その見方はとても現実的です。さいたま市の「高層マンション防災ガイドブック」は、高層マンションの地震時対応、日ごろの対策、防災コミュニティづくりを示す住民向け冊子で、PDFは全20ページあります。内容も、地震発生時の行動、備え、在宅避難、要援護者支援、自主防災組織の活動、事例紹介まで入っていて、よくできています。だからこそ、一度に全戸配布しただけでは「手元にはあるが、通読はされない」という問題が起きやすい、と私は見ます。
私の意見では、A4で3ページ前後にして、8〜10回程度に分けて広報で配る案はかなり良いです。むしろ、住民向け周知としては、その方が現実的です。市のガイドブック自体が「地震発生時の行動」「地震発生時に備える」「在宅避難」「災害時要援護者支援」「自主防災組織の活動」といった章立てになっているので、分割配布と相性がよいのです。
そして、まえださんの「災害時の手引きだから、今は読まない。発災したらその時に読む、で済ませてしまうのでは」という懸念は、その通りです。
ただし、初動については“その時に読む”では間に合いません。 ガイドブックでも、強い揺れを感じるまでの時間は数秒から数十秒で、まず安全な場所へ移動し、ドアを開け、火元やライフラインを確認するよう示されています。最初の数分で必要なのは読書ではなく、あらかじめ頭に入っている行動です。ですから、初動部分は平時に繰り返し周知する必要があります。
ただし、全部が全部「平時に読んで終わり」でもありません。在宅避難、備蓄の使い方、要援護者支援、住民同士の助け合い、対策本部の役割分担のような部分は、発災後にも見返す価値があります。埼玉県の「マンション震災時活動マニュアル作成の手引き」も、平常時編、発災時編、対策本部体制、被災生活期、復旧期までを含む形で、各マンションが自前の活動マニュアルを作ることを想定しています。つまり、住民向けには小分け周知、管理組合側には体系的な活動マニュアルという二層構えが最も筋がよいです。

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