「キーン」「ジー」「ザー」「ブーン」……。周囲には何も音がないのに、自分にしか聞こえない不快な音が続く。年齢を重ねるにつれて、このような 「耳鳴り」 に悩まされる方は少なくありません。高齢者の2〜3割の方が耳鳴りを感じており、そのうちの約1割が日常生活で強い苦痛を感じていると言われています。 「年のせいだから仕方ない」「一生治らない」と諦める必要はありません。耳鳴りのメカニズムを正しく理解し、適切な対策をとることで、その苦痛を和らげ、快適な日常を取り戻すことは十分に可能です。 1. 耳鳴りとは何か:種類と基本的な特徴 耳鳴りとは、外部に実際の音源がないにもかかわらず、音が聞こえると感じる現象です。医学的には大きく二種類に分けられます。 自覚的耳鳴り は患者本人にしか聞こえないもので、耳鳴り全体の大多数を占めます。「キーン」「ジー」「ザー」「ブーン」など、音の種類は人によってさまざまです。一方、 他覚的耳鳴り は、耳の周辺の血管や筋肉から実際に音が発生しており、医師が聴診器で確認できることもあります。拍動に合わせた「ドクンドクン」という音が聞こえる場合は、この他覚的耳鳴りの可能性があり、血管の異常が疑われます。 日本では約1,200万人が耳鳴りに悩んでいると推計されており、先進国全体では人口の10〜15%が何らかの耳鳴りを経験しています。特に高齢になるほど有病率は高くなります。 2. なぜ耳鳴りが起こるのか:脳が音を作り出すメカニズム 高齢者の耳鳴りの最大の原因は、 加齢性難聴(老人性難聴) です。そのメカニズムを理解することが、対策の第一歩となります。 私たちの耳の奥(内耳)には、「蝸牛(かぎゅう)」というカタツムリのような形をした器官があります。その中には「有毛細胞」と呼ばれる音のセンサーが整然と並んでおり、音の振動を電気信号に変換して脳へ伝えています。ところが、加齢とともにこの有毛細胞は少しずつ減少し、特に高い音域から聞こえにくくなっていきます。有毛細胞は一度失われると再生しないため、この変化は不可逆的です。 有毛細胞が減ると、脳に届く「音の信号」が不足します。すると脳は、不足した信号を補おうとして聴覚の感度を過剰に引き上げてしまいます。その結果、本来は鳴っていないはずの音まで脳が作り出して「聞こえている」と錯...
毎朝7時のラジオ体操への参加は、健康づくりとしてかなり意味があります。毎朝集まり、顔を合わせ、軽く声を掛け合うことは、運動以上に「地域の見守り」としての価値があります。 ラジオ体操は意外に運動量があります。年齢を一つの目安としつつ、参加者の動きや体調を見て柔軟に対応することが最も安全です。以下に、年齢別の目安と配慮のポイントをまとめました。 70歳前後 基本形でよいが、「張り切りすぎ」に注意 元気な方なら通常のラジオ体操を問題なく行える年代です。ただし、「まだまだ若い」と思って大きく反ったり、勢いよくひねったり、ジャンプをきっちりやろうとすることには注意が必要です。制限するよりも「フォームの丁寧さ」を意識することが大切です。無理に大きく動くより、関節が動く範囲の7〜8割で気持ちよく動くくらいがちょうどよいです。 腰を強く反らす動きは控えめに 膝を伸ばし切ったままの前屈は避ける 勢いのある身体のひねりに注意 最後のジャンプは無理しない 声かけのポイント 「大きくやるより、気持ちよく続けるのを優先しましょう」とみなさんで声を掛け合ってやりましょう。 75歳前後 転倒予防を意識し始める年齢 この年代からは個人差が一気に大きくなります。とても元気な人もいれば、膝や腰の痛み、めまいなどが出てくる人も増えます。ジャンプを標準動作にしない方が安全です。跳ぶ代わりに、かかとの上げ下げや足踏み、軽い膝の曲げ伸ばしで十分です。 立つ位置は平坦で足元が見やすい場所に 手を大きく振るとふらつく方は腕の動きを小さく 腰をひねる動きは胸と肩を少し動かす程度に ジャンプは足踏みに切り替える 声かけのポイント 「跳ぶところは足踏みにして大丈夫です。腰や膝に響く動きは小さくしてください」とみなさんで声を掛け合ってやりましょう。 80歳前後 標準を「低衝撃版」に切り替える 本人が元気そうでも、運営側の標準を「低衝撃版」にすることをおすすめします。「できる人だけ大きく動く」のではなく、「全員が小さく安全に動いてもよい」という空気をつくることが大切です。「ちゃんとやる」ことより「倒れない」ことを優先してください。 ジャンプはしない 足幅を少し広めにする 片脚に体重が乗る動きは小さく ...