私は8月14日、当マンションのスロープの安全性を第三者の専門家に評価してもらうことを、通常総会の議案として取り上げるよう、理事長と理事会に文書で要請しました。
提出から一か月以上が経過した現在も、受領したという連絡も、議案としての取扱いについての説明も、私には一切ありません。
理事会には、提案を受け取ったこと、その取扱い、そして判断の理由を、提案者に説明するよう求めます。
何を、どのように提案したのか
朝日センチュリーみずほ台は、複数の住棟からなるマンションです。私は、その一室を所有する区分所有者の一人です。管理組合は区分所有者によって構成され、理事会は共用施設や共同の財産に関わる日常の運営を担っています。
当マンションでは、2023年に総会で承認され、2024年にスロープの拡幅工事が行われました。私は、工事後のスロープについて、車いす利用者、高齢者、介助者などが日常的に安全に利用できるかを確認する必要があると考えています。
そこで、2026年8月14日、管理センターを通じて理事長及び理事会に、「スロープ拡幅工事後の安全性に関する第三者評価実施の件」を通常総会の議案に掲載するよう要請しました。提出文書は、翌15日のブログ記事で公開しています。[1]
提案には、次の内容を具体的な決議案として記しました。
- 設計・施工・工事監理や従来の意思決定に関与していない、独立した専門家に評価を依頼すること。
- 勾配や路面、手すり、車いすと介助者の動作、雨天・夜間などの利用条件、注意表示の十分性を確認すること。
- 評価結果を、根拠や未確認事項も含む報告書にまとめ、全区分所有者に書面で配布すること。
- 評価完了までの間も、注意表示や周知など、現在の安全対策を再確認すること。
- 費用の上限を50万円とし、専門家の選定と評価完了の期限を設けること。
何を決め、どのように実施するのかを、理事会と総会で検討できる形にした提案です。原文は、提出した議案掲載要請書で確認できます。[2]
「返答がない」という状態が残す問題
2026年9月18日午前の執筆時点で、私には、この提案についての返答がありません。提案文書が理事会に回付されたのか、会議で検討されたのか、議案にしないと判断されたのか、そのいずれも知らされていません。
私はこの対応を、提案者に対する無視と受け止めています。ただし、理事会内部で一切の検討が行われなかったと、現時点で断定するものではありません。検討の有無も含めて、提案者に何も説明されていないことが、ここで問題にしている事実です。
理事会には、提案を採用しない判断もあり得るでしょう。別の方法で対応することや、調査を続けることもあり得ます。しかし、その判断をしたのであれば、判断の内容と理由を提案者に伝えることが必要です。
受領の連絡さえなければ、提案者は文書が適切に届いたかどうかまで確認し直さなければなりません。正式な経路で文書を提出した組合員に、繰り返し催促や確認の負担を負わせる運営が、適切だとは思いません。
受領・取扱い・理由を伝えるのは、基本的な対応です
私は、次の三点を知らせることは、組織としての社会常識であり、共同の財産を預かる理事会の基本的な対応であると考えます。
- 受領したこと。
提案文書を受け取り、誰が、どこで扱うのかを知らせること。 - どのように扱うのか。
総会議案とする、理事会で検討を続ける、今回は取り上げないなど、取扱いを知らせること。 - その判断の理由。
議案にしないと判断したのであれば、なぜそう判断したのかを具体的に説明すること。
すぐに結論が出せない場合は、検討中であることと回答の見通しを伝えればよいのです。長大な回答書を求めているわけではなく、私が納得するまで際限なく議論を続けるよう求めているわけでもありません。受領・取扱い・理由の説明を求めることは、過大な要求ではありません。
無回答が続けば、提案した人だけでなく、その経緯を知った組合員も「正式に提案しても、どう扱われるか分からない」と感じるようになります。それは、組合員の参加意欲と理事会への信頼を損ないます。管理組合の運営を支える意見や情報が集まりにくくなることは、全区分所有者にとって不利益です。
法的な断定と、組合運営への評価を区別します
一人の区分所有者が文書で提案したことから、必ず総会議案に掲載・採決させる権利が当然に生じるとは限りません。区分所有法には、原則として所有者数と議決権の各5分の1以上による集会の招集請求という別の制度があります。今回の議案掲載要請は、その手続による招集請求ではありません。[3]
また、今回確認した法令・規約からは、あらゆる提案に個別の書面回答を一律に義務づける規定は確認できませんでした。したがって、返答がないという一点だけで、直ちに違法と断定することはしません。
しかし、違法と断定できないことをもって、無回答で済ませる運営を適切だと評価することはできません。受領した提案の扱いを説明するかどうかは、組合員に向き合う理事会の姿勢そのものだからです。
国土交通省のマンション標準管理規約(団地型)第39条も、役員が組合員のために誠実に職務を遂行することを基本に置いています。標準管理規約は規約作成のひな形であり、この条文だけから個別の書面回答義務を断定するものではありませんが、組合運営の姿勢を考える際の重要な基準です。[4]
さらに、今回は共用施設の安全性に関わる提案です。区分所有法には管理者の管理に関する義務と、委任に関する規定の準用があり、民法第644条は善良な管理者として注意を尽くす義務を定めています。具体的にどのような確認・対策が必要だったかは別途検討を要しますが、安全管理は事故が起きるまで考えなくてよい問題ではありません。[3][5]
管理会社の関与について、私が考えていること
私は、これまで数年間の対応の積み重ねから、今回の無回答にも、管理会社の当マンション担当者の助言が影響していると考えています。ただし、そのような助言が実際にあったことを直接確認できる資料は持っていません。これは私の経験に基づく判断であり、確認済みの事実とは区別します。
そのうえで、私が文書を提出した相手は、管理組合の理事長と理事会です。管理会社の助言を受ける場合でも、組合員からの提案をどのように扱うかは、理事会が自ら判断し、組合員に説明すべきことです。
仮に管理会社の助言が背景にあったとしても、それを理由に理事会としての判断や説明を省いてよいことにはなりません。私は、理事会としてこの提案をどう扱ったのかを問うています。
理事会に、説明と記録を求めます
理事会には、8月14日付の提案文書について、受領と回付の状況、検討の有無、現在の取扱いを、文書で回答するよう求めます。議案として取り上げないと決めたのであれば、その判断の理由を説明してください。
あわせて、スロープの安全性について、現在どのような確認を行い、どのような根拠で対応を決めているのかを示してください。私が提案した第三者評価を実施しないのであれば、指摘した安全上の問題をどのように確認するのかが、組合員に分かる説明を求めます。
総会終了後には、総会議事録や関係する理事会の記録などを確認し、実際にどのような取扱いがなされたのかを検討します。回答や新たな資料が得られた場合は、その内容もこのブログに記録します。
私はこれまでも、管理組合に対する質問や提案、その後の対応を、このブログに残してきました。今回も、その積み重ねの一つです。マンションの外にいる方にも、何を提案し、何が説明されず、何を求めているのかが分かる形で、事実と私の評価を記録していきます。
組合員からの正式な提案に、受領・取扱い・理由を返す。その基本的な対応を、理事会に求めます。
朝日センチュリーみずほ台 区分所有者
D504 前田 利人
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